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1月21日の催しを企画しているランド・アンド・ライフの辰巳玲子です。
今回のトークゲストのお一人内田正洋さんは、シーカヤッカーで海洋ジャーナリストだが、雑誌『Tarzan特別編集〈ホクレア号〉について語ろう!』(2004年5月発行)のなかで、このように書いておられる。内田さんは、ホクレア号の伝統航海術士であるナイノア・トンプソン氏が98年に初めて来日した時に、彼の来訪を受け、「ホクレアが日本に航海する意義を見つけてくれ」というメッセージを人生の啓示のごとく受とめてしまった人だ。 『・・・ナイノアが提起した航海は、日本の有史以前、温暖化していた6000年前頃の、縄文前期といわれる時代にまで遡る。それこそ長大な時間の海への航海も意味している。数千年という時間を遡り、ポリネシア人と同根の祖先をもつ人々が住む北西太平洋の島々、ヤポネシアを目指そうとするのである。それは縄文以来の、いわば帰郷である。そう僕は考えるようになった。・・・』 ホクレア号は、ポリネシアの伝統的長距離航海用カヌーで、太平洋に数千年前から散らばっていったポリネシア人の祖先たちの航海の軌跡を検証するために、1976年にハワイで建造され・進水した。以後30年間にわたってポリネシアの海を10万マイルにわたり航海を続け、近代航海器具を使わず、天体、風、波、海洋生物を観察し対話し、そして、自然現象を人間の精神で捉えてナビゲーションする伝統航海術を復活・再生、その上普遍化させていく。そうやって、ハワイはじめポリネシア人の忘れかけたアイデンティティの復興のシンボル的存在となっていくのである。 ポリネシア人は約1500年前に南太平洋のマルケサス初頭から北上して、ハワイ諸島にたどり着き、その数千年にわたる旅路を終えたといわれているが、では、いったいポリネシア人はどこからやってきたのだろうか。 現在、ポリネシア、メラネシア、ミクロネシア人の先祖は、4000年ほど前にニューギニア北部の沿岸部あたりにいたラピタ人とされており、ラピタ文化とも言うべき特色ある文化をもっていたらしい。そして、そのラピタ人が実は、日本の縄文中期から後期(約4000年前)に、日本列島からカヌーを漕ぎ出して太平洋をわたってきた縄文人ではなかったか、と魂を震わせながら検証を続けている一人が内田正洋さんなのだ。 私自身は、これまでハワイやカヌーには縁がなかったし、日本列島の海洋民族としての歴史という観点をほとんど持ち合わせてはいなかった。それが、どういうわけか、昨年夏に突然、直感的に来年(今年2007のこと)は「環太平洋だ!」という思いが湧き(正確には、環太平洋、先住民、非核、女性、これらが来年のキーワードだと直感)、環太平洋からの風に誘われるようにして、秋分の前日9月23日「福岡・ハワイ州姉妹提携25周年記念事業・ハワイ文化セミナー」に、これは行かねばなるまいと出かけていった。 そこで、ホクレア号とともに歩んできたナビゲーター・ナイノア・トンプソン氏と前述の内田正洋さんの講演を初めて拝聴した。このときのナイノアさんの「私たちが同じことを大切に思い、同じ価値観を持っているという共通点を見出してほしい。未来は平和のためにある」と語った言葉が、わたしにはとても印象に残った。 さらに、内田さんのお話や、文章に触れることによって、夏に直感した環太平洋からの風を確かなものとして受け止めることになった。私は私なりに、今このとき、ホクレア号が伝統航海術をもってミクロネシアをめぐり、さらにこの日本列島・ヤポネシアへポリネシアンスピリットを運んでくる意義を感覚的に理解したつもりだ。 そして、関西で開催を目論んでいた「地球の上に生きる」の北山耕平さん連続講座について、その後、何度か北山さんとお話しさせていただく中で、2007年のテーマとして「スピリットの帰還」という言葉が出てきたとき、これだ!とホクレア号来航としっかりと結びついてしまったのは、もう仕方ないといえば仕方ない! わたしたち、この日本と呼ばれる島じま(シマー縄張りー故郷ーよりどころ)に植えつけられたわたしたちは、問われている。そのシマに地球人としてのスピリットをもって再び立ち、誇りと希望を取り戻し、シンプルにスピリチュアルな暮らしを選び取る覚悟はあるのか、と強く問われていると感じて止まない。 ホクレア号は、30年間という年月のなかで、海と一体になり、自身と向き合い、何にも依存せず、からだと精神を持って、大海原の道を切り開いていく術を蘇らせていった。そして、西洋近代文明に侵され、忘れさられようとしていた先住民ー地球人ーとしてのアイデンティティ、尊厳、希望、喜びを取り戻していった。この事実はこれまでの既成概念・価値感から解放され、不気味に巨大化し仕組まれた社会システムからはずれ、何にもまつろわず、地球と生命、そして自分自身に対して揺ぎなく生きていく、という未来へのひとつの選択に、勇気と希望、リアリティを与えてくれているのではないか。 時代は今、いかに生き、いかに生命を次代につないでいくか、というサバイバルの時代に入ったと感じる。2001年のニューヨークテロ、2003年イラク戦争開戦を、ホピが警告してきた浄化の時代への幕開けと理解し、ランド・アンド・ライフは『ホピの予言2004年版』を2004年春に製作し、活動を再開した。そして今年4年目を迎える。誓願を立ててはじめたひとつの事が成就するかどうかの4年目だ。人事を尽くして臨もう。 その年の始まりを、わたしたちは「スピリットの帰還」で始めることにする。わたしたちが、地球人としてのスピリットを取り戻す・・・これが、ランド・アンド・ライフが活動を再開した際に立てた、ひとつの誓願でもあるからだ。 環太平洋からの風、そして、縄文からのいざないがあなたのハートに届いているだろうか。スピリットの帰還をわたしたちはしっかりと迎えたい、そう思う。
by landandlife444
| 2007-01-15 00:52
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